金融用語集

FRB
FRBとは、連邦準備制度理事会のことです。FRBは連邦準備制度の最重要機関となっており、FRBの理事会がアメリカの金融政策決定に強い影響力を持っています。
FRBが毎年1年間に約10回開催する、「FOMC」という金融政策に関する最高意思決定機関において、アメリカの金融政策は決定されています。なお、FOMCの構成メンバーはFRBの理事以外に、地区ごとの連邦準備銀行総裁が含まれています。

日本の中央銀行と比較して、金融政策決定については権限が分散されている印象を受けます。しかし、実務的にはFRBのトップである議長の意向が、そのままアメリカの金融政策決定に反映されるケースが珍しくありません。
また、FRB議長の意向やFOMCの決定については、アメリカ大統領の意見は反映されません。FRB議長は大統領から指名され、議会の承認を得て就任しますが、金融政策決定について大統領から政治介入を受けることはありません。政治介入を受けない点では、FRBは日本の中央銀行と同様の権能を有しています。

一方、FRB議長の公の場での発言やFOMCでの金融政策決定内容は、世界経済に多大な影響を与えます。理由は、アメリカ経済のGDPは、世界経済のGDPの25%を占めるためです。
そのため、アメリカの金融政策次第で新興国の経済が弱体化したり、日本の輸出産業に追い風が吹く現象が発生します。FRBは、世界で最も強い影響力を持つ中央銀行です。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。