金融用語集

OECD
OECDとは、経済協力開発機構のことです。1948年に第二次世界大戦後の荒廃したヨーロッパ経済を復興させるため、アメリカが提唱したマーシャル・プランの受け入れ整備機関として、パリに設立されました。OEECという名称でヨーロッパの16ヵ国が加盟して発足し、その後1950年にアメリカとカナダが準加盟国として参加しています。
そして、ヨーロッパ経済の復興が達成された1961年に、ヨーロッパの西側諸国とアメリカやカナダが対等な立場で自由貿易などを行っていくことを目的として、OEECを発展的に解消し、新たにOECDが設立された経緯があります。

1964年には、すでに経済復興を成し遂げた日本が、OEEC当時からの加盟国以外の国としては初めてのOECDへの加盟を果たしています。1990年代に入って冷戦構造が崩壊すると、かつての東側諸国や新興国も加盟して今日に至っています。

なお、現在の世界経済においては、OECDは世界最大のシンクタンクという位置づけとなっており、経済分析や規制改革、貿易や投資、持続可能な開発など幅広い分野において政策提言活動を行っています。また、毎年OECD閣僚理事会が開催されており、ここで議論された内容がG20やG7で議論されることも珍しくありません。その結果、OECDが主要テーマとして掲げる政策が、世界各国の制作として反映されるケースが珍しくありません。
各国の経済政策や社会政策に対して強い影響力を持つのが、現在のOECDです。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。