金融用語集

PER
PERとは、株価収益率のことです。株価を1株あたり利益で割ることでPERを算出できます。通常は「この銘柄の株価はPER10倍水準です」という表現で使用されている言葉です。
PERは、株式投資をするうえで、投資家がもっとも重視しているといっても過言ではない指標です。とくに数十年にわたって株式を証券取引所に上場している銘柄の場合、株価の推移とともに、PERの推移もわかります。つまり、PERがどの水準まで到達すると株式の売り時なのか、あるいは買い時なのかを判断することが可能となります。

株式の買い時、売り時の判断例として、時価総額が100億円規模の医療系商社の株価が、長年PER10倍前後で推移していたとします。
医療系商社の売上高や利益が大幅に増加したわけではなく、ほぼ横ばい状態にも関わらず、なんらかの要因でPERが40倍水準になるまで株価が上昇した場合、このようなケースでは株式の売り時と判断できます。理由は、企業の収益力に対する期待が高まり、PER40倍まで株式が買われてしまったなどの理由で株価が急上昇しているからです。
一方、売上高や利益が大幅に減少することなく、横ばい状態が続いているときに、突如として株価がPER5倍水準まで下落するときもあります。このようなケースでは、株式の買い時となります。企業の収益力を過小評価する株価水準となったためです。

このように、PERは株式投資をするうえでかなり有効な指標となります。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。