金融用語集

PTS
PTSとは、私設取引システムのことです。1998年に実施された規制緩和によって、民間企業が私設取引システムを開設することが可能となりました。
現在、日本国内で主に利用されている株式取引の私設取引システムは2つあります。

PTSの特徴としては、深夜の時間帯にも株式取引を行うことができる点が挙げられます。東京証券取引所での売買可能時間は、午前9時から午前11時30分までと、午後0時30分から午後3時までとなっています。しかし、私設取引システムでの売買可能時間は、午前8時20分から午後4時までと、午後4時30分から午後11時59分までとなっています。

多くの株式上場企業は、決算発表や事業提携、第三者割当増資などの経営上の重要事項を午後3時以降に公表しています。つまり、これらの重要事項を知った時点では、その日は東京証券取引所で株式取引をすることが不可能です。ところが、私設取引システムを用いれば、重要事項を公表した企業の株式を取引することができます。

決算発表の内容が想定外に良好であれば、深夜の時間帯にその銘柄を買うことが可能です。一方、想定外に内容の悪い決算を発表した場合には、その銘柄を売ることが可能です。
このように、株式の流動性を向上させることに寄与しているのが、PTSです。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。